映画レヴュー 2
「テルマ&ルイーズ」
性格は正反対、でもなぜかウマが合う女同士の気楽な道行き。
荷物は二日分の着替えと釣り道具一式、それに護身用の拳銃が一挺・・・。
広大無辺、"永遠"の存在感を示す冒頭の自然描写から、"刹那"的で卑近な人間たちのドラマへ。
まったくかけ離れた二つの要素がラストで溶融し、至高の輝きを放つ。
『テルマ&ルイーズ』は、どこにでもいる普通の女二人の"刹那"が、"永遠"にたどり着くまでを描いたロードムービー。
底ぬけに明るく、どうしようもなく切ない、「生きること」についての映画だ。
そのドラマは、最初どこまでも転落してゆくように見える。
世間知らずが羽目を外しすぎたために、タチの悪い男にレイプされそうになるテルマ。
自己抑制に長けているはずが、過去の暗い記憶に引きずられてそのレイプ男を射殺してしまうルイーズ。
正当防衛であっても、法に真実を裁く力はないと身をもって知っているルイーズは、泣くばかりのテルマを引きずってその場から逃走する。
« 申し子 | メイン | 名作映画はプロジェクターで! »