開発と環境 1
地方紙の社説を書く論説委員といえば、その地域では最高の知識人の一人でしょう。
私は社説に「開発か環境か」ということばを見て、愕然とした記憶があります。
環境を保全したうえでなければ、持続した開発効果は成立しないという事実が、多数の失敗例のうえに、今では世界中で常識になっている時に、本土ではすでに破産した、こんな次元の低い高度成長時代の議論が、沖縄で大手を振ってまかり通っていることにおどろいたのでした。
しかし次第に、これが沖縄における開発工事の本質を表わしていることばであることが身にしみてきました。
ここでは、持続的な開発効果などというものはまったく期待されていないのです。
一回きりの金もうけのために、自然を切り売りすることを、ここでは開発と呼んでいるのです。
たった300億円の工事のために、唯一沖縄に残ったサンゴ礁の魚わく海を永久につぶすことが、新石垣空港の開発効果といわれるものです。